ASIAN KUNG-FU GENERATION 「ソルファ」再録盤はリライトされていたか

ソルファ

「ソルファ」が再録で発売されるというニュースが出たのも今年の初めくらいだったと思うが、年甲斐もなく、アジカンで騒いでしまった。
なんつったって、「リライト」「ループ&ループ」「君の街まで」などなどアジカン代表曲がつまりまくった超名盤。

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「STAY GOLD」でいられるのか、どうか

数年前、ハイスタが再結成した時、当時のキッズ達が歓喜したのも記憶新しいが、個人的にはあまり興味がそそられなかった。

が、得てして年を経たバンドが初期衝動で作り上げた曲を改めて演奏しても。。。というもの。
特にハイスタのような、初期衝動や爆発力勝負なバンドについては、ブランクそのもの(横山健さんはずっと当時からまったくぶれずに来てるけど)と、過度に美化されすぎた思い出と、今現在進行形のハイスタを直視するのが怖かったというのが本音。

バンドという枠の中で、どこまで「STAY GOLD」でいられるのか。

ナンバーガールですら、今の向井秀徳さんが仮に再結成するってなっても、当時のナンバーガールの音はもう出せないだろうに。

話は脱線するが、そこへきてアジカンが12年も前の曲を、今このタイミングで再録すると。
一応、現役で続いているバンドではあるものの、作風もここ数年で変わってきているし、何よりもゴッチそのもののビジュアルやら思想やらスタンスやらがとにかく「リライト」されすぎていて、12年前のアジカンと今のアジカンを同列で語ってよいのかはかなり苦しいもの。

そして、何より「ソルファ」というアルバム自体が初期の名作だからこそ、嫌が応にも聞き手が「変化」を意識させざるを得ないハードルがあるわけである。

「ソルファ」が出た当時のアジカン

「崩壊アンプリファー」が発売された当時、ナンバーガールにドカンとやられていた自分にとっては、その影響を多分に受けながらもポップで初期衝動に溢れたアジカンの存在はかなり衝撃的だった。

「君繋ファイブエム」が発売された頃には、すでに「次にブレイク間違いなし!」みたいな状況にまで来ていて、そこから「ループ&ループ」「リライト」といった代表曲を立て続けにヒットさせた上で、いよいよ真打登場といった感じで出てきたのが「ソルファ」だったと思う。

正直、個人的にはその時点でアジカンそのものに興味はかなり薄れていた。
いうなれば、いわゆる「ロキノン系」の中心みたいなバンドになってしまってたってことが、個人的に「小恥ずかしいバンド」と思うようになってしまったからではある。

というわけで、そんなに「ソルファ」っていうアルバムには思い入れはないのだが、今回再録されるとなったと聞いて妙にテンションが上がってしまったのにも理由がある。

多分、これが「崩壊アンプリファー」の再録だったら興味は薄れていた。
あの初期衝動は絶対今は出せない。

「君繋ファイブエム」も、初期衝動の延長にはあるとは思うけど、模索している雰囲気はそこはかとなく漂ってきており、その中でアジカンが一つの答えを生み出した時期に出たのが「ソルファ」なんだと思う。

当時の彼らがたどり着いた一つの回答、そこに12年の月日を経た自分たちがそこに返答する、そんな構図が見て取れたのだ。

12年で変わったものとは

今回の再録盤、ちょうどいい機会だったので「ハイレゾ音源」で購入してみたのだが、単に高音質というだけでは済まされないくらい、とにかく音がよかった。

元の楽曲自体が、ラウドな音楽だからこそ、当時の音源を聴くと、とにかく音圧で勝負する、そんな印象があった。

ただ、再録と聴き比べると、音の厚みというか立体感はなく、とにかく平面的な音の壁で構成されている感じで、ラウドで荒削りさを売りにもしていたので、そこも一つの味にはなっていたのかなと思う。

今回の再録盤は、曲によっては大幅なアレンジはあるものの、構成自体は当時の楽曲にかなり忠実。
ただ、一つ一つの音の配置や質感が、すごい立体的。
単にミックスやマスタリングの質とか、演者の技術とかそういう問題もあるのだけれども、そこも含めて確実にアップデートされていることを意識させられる

そして何より、ゴッチの声。
絞るように声を張り上げていた当時とは違って、かなりマイルド。
これが賛否分かれるところなんだろうなって思ったけど、個人的にはゴッチなりに当時の曲を現在進行形のポップスの表現に消化したような印象を受けた。
当時のラウドさ、荒削りな部分、ざらついたというかギラついたところは、まろやかというか艶っぽい感じに熟成されているというか。

そりゃ40手前で、「消してー!」を絶叫するのも気恥ずかしいだろうし、そこはアジカンメンバーも人並みに大人になっていったってことで。

そういう意味でなんというか、非常にいい意味で大人になり、いい具合に肩の力が抜いた状態で良質なポップスを奏でるバンドになったってことが一番の変化。

それがいいか悪いかはさておき、ある意味で最新作を聴く以上に、今のアジカンをうまく表現している作品になったのではないでしょうか。

 

 

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